投稿者:Laver(管理人) 投稿日:2001/10/17(Wed) 22:49
お約束していただいた通り、hybrid-N.さんから「ファイアボール」の開発に関するお話を送っていただきましたので、公開いたします。
予想以上の濃い内容で、かなり読み応えのあるものを書いていただけました。こちらもぜひご覧ください。
投稿者:ZERO-X 投稿日:2001/10/18(Thu) 07:00
はじめまして。
サイトの方には以前からお邪魔させていただいていたのですが、
掲示板へ書き込ませていただくのは初めてです。
ファイアボールの記事、非常に興味深く読ませていただきました。
私とってファイアボールは魂の一本とも言えるソフトで、
今でもXM7を起動するたびに遊んでしまいます。
完全なシミュレートではなく、見た目が不自然でなければそれで良し
とされたとのことですが、それがかえってピンボールらしさをうまく
出していたのではないかと思います。
最近のピンボール物として評判の良いカゼやリトルウィングの作品も、
個人的には違和感を感じる所が多く、やはりファイアボールが最高だ
と思います。
台自体のデザインも良くできていて何度遊んでも飽きがこないし、
当時の電子化されつつあったピンボールではなく、昔ながらの機械式
ピンボールの再現というコンセプトも良かったと思います。
地味ながら上品な効果音も最高でした。
個人的な思い入れとは裏腹にあまりメジャーなソフトとは言えないので、こうした形で開発者の方からのメッセージを聞けるとは思っても
見ませんでした。
貴重なお話を公開していただいて、ありがとうございました。
投稿者:PI. 投稿日:2001/10/19(Fri) 20:14
前回の開発裏話、今回の内部構造解説と非常に興味深く読ませて
頂きました。かなり細かい事まで説明されており、プログラムの
内部構造などは大変参考になりました。
XM7の開発でも、ファイアボールはFM77AV実装が始まった初期の
段階からテストに使っていました。グラフィックが非常に美しく
またオープニングの最初のスクロールが速度評価に丁度良かった
というのもあります(XM7で動かすと当初はかなり遅かったのです)
前回の話になりますが、hybrid-N.こと高橋さんがFM77AVのオー
プニングも手掛けられ、"FM-Techknow"の阪井さんまでかかわっ
ていたとは知りませんでした。というのはFM77AVのデモはALUを
かなり細かく使いこなしており、時期から考えて富士通の技術者
が作ったものとばかり思っていました。ただ確かにデモディスク
を見てみるとHummingBirdSoftのクレジットが埋め込まれていま
す。
またソーサリアンの移植を手掛けられて、途中で終わってしまっ
たという事も、実際にX68000にソーサリアンの移植を行った人
間として興味深いです。実際にFM77AVに移植を試みるとどうか
と考えるのですが、メモリ的には随分余裕が出るものの描画速
度はかなり苦しくなるのではないかと予想します。それとプロ
グラム量がかなり膨大なので6809で書き起こすのはかなり大変
な作業になると思います。大体オブジェクトレベルで40KBは軽く
超えると思います。それにはセルフ開発では限界があります。
私もFM-7時代はアブソリュートアセンブラやOh!FM掲載のエデ
ィタでソフト開発を行っていましたが、低速なDOSやあまりに
遅いテキスト表示、謎のキーバインドに結構泣かされました。
後年、PC-88でZEASというエディタアセンブラを触って「これ
なら十分開発できる!」とFMとの違いに驚いた記憶があります。
投稿者:hybrid-N. 投稿日:2001/10/21(Sun) 20:45
> ファイアボールの記事、非常に興味深く読ませていただきました。
> 私とってファイアボールは魂の一本とも言えるソフトで、
> 今でもXM7を起動するたびに遊んでしまいます。・・・
> 個人的な思い入れとは裏腹にあまりメジャーなソフトとは言えないので、こうした形で開発者の方からのメッセージを聞けるとは思っても
> 見ませんでした。
> 貴重なお話を公開していただいて、ありがとうございました。
お世辞としてもここまで云っていただけるとは、感謝の言葉もありません。
カゼやリトルウィングといった名声を博したパーティのソフトと比較して
いただけるだけで身に余る光栄です。
当時は「たとえ一般ウケしなくても、本当にディープなファンが支持して
くれるソフトを作ろう」という思いでソフトを作りました。
自分でも至らない、と言うか、もっとこうしておけば、という部分はかなり
あって、特にゲームバランスについては自信がないのですが、15年たった
今でもこうして評価していただけることは、望外の喜びです。
どうもありがとうございました。
投稿者:hybrid-N. 投稿日:2001/10/21(Sun) 20:53
これはこれは、XM7の開発者殿からメッセージをいただき、恐縮です。
あのやっかいなハードをエミュレートされたとのことで敬服いたします。
(ファイアボールがお役に立ったとのことで、幸いです。
もしかして内部も解析されましたか?)
私がFMの話に戻ってきたのはごく最近で、XM7についてはまだなにも
わかっておりませんが、いずれぜひ試させていただきたいと思います。
ソーサリアンが果たして移植できたか、過ぎたことですし、ちゃんと
全体評価をしたわけでもありませんので、確かなことは云えませんが、
88SRで動いていたものの移植であれば、時間さえ掛ければ、77AV専用
でなんとか動かせたのではないかと思います。
ただもし私がやっていれば、あと一年確実に棒に振っていたでしょうし、
その後の人生もどうなったやら、ですが。(^-^;
88の開発環境については、HBSの連中が使っていたのを見たことが
ありますが、高速のページスクロールやデバッグ環境を羨しく感じた
のを憶えています。
FMの場合、特にデバッガが皆無で、その場その場でデバッグ手法を
工夫していたように思います。あるときなど、とあるルーチンが飛んで
しまう理由がどうしてもわからず、苦し紛れにダンプリストを眺めた
ところ、リターン代わりのPULS PCをPULU PCにしていたことにようやく
気づいた、などといったこともありました。
書き上げた直後のコードを走らせるときなどは、危なくて、必ずFDD
のクランプレバーを外して、ディスクデータ破壊に備えていましたね。
ソーサリアンの時には、ファルコムからICEを借りましたが、使い方が
よくわからず、ホストになる98も入手できないので、結局そのまま返し
ました。たぶんそのまま続けていれば、また開発環境から作ることから
始めたでしょう。
X68000のソフトも手掛けられたとのことですが、羨しい限りです。
あれが出る頃に、当時のシャープの鳥居課長がHBSの店にフラッと
来られて、今度のヤツは凄いですよ、まだバグの海にOSが漂ってます
けどね、出来上がったらぜひソフトを載せてください、またX1みたいに
10年間同じアーキテクチャで通しますから、などと世間話のように
新マシンのスペックについて話された後、またフッと帰っていかれた
ことを思いだします。
X68000にはずっと憧れていたものの、ついに買わずじまいでした。
あの頃の夢のあるマシンは本当に懐かしいですね。
投稿者:よねぽん 投稿日:2001/10/23(Tue) 23:00
開発裏話、読みました(@会社で(笑))
めちゃめちゃ感動しました。(泣きそうでした)
FM77AVを買って、ソフトが無い…と嘆いていた時期に「なかなか良いらしい
ぞ」との友達からの話を聞き、小遣いを貯めて買ったファイアボール。
今思えば、キーボードがよく壊れなかったなぁ(笑)…と思うほど、のめり込み
ました。
このサイトを見つけるちょっと前に、久しぶりに…と思って遊んだゲームは、
ファイアボールでした。
今でもどこに出しても恥ずかしくのない出来栄え。私をここまでのめり込ませ
たソフトの裏側を知り、15年の歳月を経て再び感動しています。
早くXM7導入しなくては!(^o^)/
投稿者:hybrid-N. 投稿日:2001/10/28(Sun) 01:38
レスが遅くなりまして申し訳ございません。
それほどまでに感動していただけるとは思いませんでした。
拙作を贔屓にしていただいて、どうもありがとうございます。
ほぼ一年に渡って、試行錯誤しながら作ったこともあり、
けっこういろいろなことを憶えていたみたいですが、
ともかく15年も前の話を、記憶だけを頼りに書いております関係上、
あっちゃこっちゃにカンチガイがちりばめられているとは思いますので、
どうか全部は信用しないでください。
いいものが出来るときの常ですが、偶然が自分が狙ったものを超えて
思いがけない好結果を生み出すといったことを、ファイアボールの制作
過程ではしばしば経験しました。
その意味で、私は“自分が作った”というよりも、
“作り出す幸運に恵まれた”と思っています。
なお私もどうやら現物を入手することができそうですので、これを機に
記憶の修復と固定化を図りたいと思います。
投稿者:飯野 投稿日:2001/11/05(Mon) 22:37
> なお私もどうやら現物を入手することができそうですので、これを機に
> 記憶の修復と固定化を図りたいと思います。
>
現物ってもしかしてファイアーボールそのものですか。
もし作者がお持ちでないとしたらなんていったらいいか。もし入手できないようでしたら私の供給させて戴ければと思います。なんと言っても昔高橋さんからオリジナルのユーティリティ集戴いた者です。今でも重宝に使わせていただいてます。 当時もすごい方だなーと思っておりましたが今回の秘話みて改めて感心いたしました。
投稿者:TAKE 投稿日:2001/11/07(Wed) 01:27
初めまして、TAKEと申します。
ファイアボールの開発裏話、楽しく拝見させて頂きました。
ファイアボールは私の中では、77AV史上5本の指に入るほどの
優秀なソフトだと常々思っていました。
他機種ユーザに見せても恥ずかしくない、というか
はっきり言って自慢になるソフトだと思います。
(他には「ドラゴンバスター」とか「イース2」のオープニングとかは
結構自慢出来ましたね)
さて時は流れ、世の中にWindows95が登場し、その「Plus!」に
ピンボールが収録されていましたが、なんとこれがファイアボールのような
3Dタイプのピンボールでして、「こういうのが何年も前に既にあったんだよな~、
しかも8ビットパソコンで動いてたんだ!」って、すごくうれしいような気持ちでした。
そんなファイアボールの開発裏話が、作者であるhibrid-Nさんから
直接語られるなんて、もう感動モノです!
これからも、ちょくちょくお邪魔させて頂きます。
投稿者:hybrid-N. 投稿日:2001/11/10(Sat) 23:18
お返事が遅くなってしまい、すみません。
たしか「無頼庵」のハンドルネームで、Oh!FMにも
画像圧縮展開ユーティリティなどを投稿されていた方ですね?
(間違ってたらごめんなさい。)
長らくご無沙汰しております。
> 現物ってもしかしてファイアーボールそのものですか。
> もし作者がお持ちでないとしたらなんていったらいいか。
> もし入手できないようでしたら私の供給させて戴ければと思います。
お気遣い、どうもありがとうございます。
現物というのはFM77AV本体とファイアボールの両方のことですが、
おかげさまである方のご厚意でなんとか手に入れることが出来ました。
当時は、わざわざ本体を買うほどのこともない、と思ったのですが、
気がついたら幻のプレミア品になってました。(笑)
改めてプレイしていますが、思っていた以上に遊べるので、自作品ながら
感心しつつ、楽しんでします。(まだファイアボールは出せません。^_^;)
> なんと言っても昔高橋さんからオリジナルのユーティリティ集戴いた者
> です。今でも重宝に使わせていただいてます。 当時もすごい方だなー
> と思っておりましたが今回の秘話みて改めて感心いたしました。
そういえばそのようなこともありましたね。
今でもお使い、というのは驚きですが、サポートできずにすみません。
あの頃を最後にFMからもプログラミングからも離れてしまったため、
ご連絡をいただきながら、お応えすることの出来なかった方も
いらっしゃいますので、この場をお借りしてお詫びしたいと思います。
投稿者:飯野 投稿日:2001/11/14(Wed) 02:48
> お返事が遅くなってしまい、すみません。
> たしか「無頼庵」のハンドルネームで、Oh!FMにも
> 画像圧縮展開ユーティリティなどを投稿されていた方ですね?
> (間違ってたらごめんなさい。)
>
エーと残念ながら 無頼庵さんとは違います。もっと名もないものです。
でも当時高橋さんからの貴重なお手紙等は持っております。
去年WindowsにするまでずーとFM77AV40EX使ってましたので高橋さんのファイル管理ユーティりティーはとても役立っております。
ところでFireball今でも出せません。ほんとに出るんでしょうか。
投稿者:hybrid-N. 投稿日:2001/11/14(Wed) 23:10
>>(間違ってたらごめんなさい。)
>>
> エーと残念ながら 無頼庵さんとは違います。もっと名もないものです。
> でも当時高橋さんからの貴重なお手紙等は持っております。
すみません。記憶がかなり錆び付いているようで。。^^;
> 去年WindowsにするまでずーとFM77AV40EX使ってましたので高橋さんの
> ファイル管理ユーティりティーはとても役立っております。
あ、もしかしてF/M7のことでしょうか。(またなつかしい)
お役に立てて幸いです。
> ところでFireball今でも出せません。ほんとに出るんでしょうか。
>
出ます。(といっても、まだ私も復刻後には出せていませんが。)
ファイアボールの出し方は(たぶん)以下のとおりです。
・中央部左右のゲートをオープンにする。
ゲートをオープンするには、左手の3つのストライクターゲットを全て
点灯させたうえで、ボールをゲートに当てればよい。
・中央のゲートをオープンにする。
左右4つのレーン全てを点灯させることで、オープンにできる。
リターンゲートを開けておかないと、ボールがさよならしてしまうので、
右手4つのドロップターゲットを全て落としてリターンゲートも開けておく。
・中央のゲートをファイアモードにする。
上の4つのレーンを全て通すことで、ファイアモードになる。
・以上の条件を満たした上で、中央のゲートにボールを入れる。
出てきたときには真っ赤なファイアボール!
のはずだと思いますが、私もまだ再現できていないため、確証は
ありません。^^;
ともかく全部のターゲットをランプを一度はつけないとたどりつけ
ないようにした記憶があります。
がんばってみてください。(期待はずれかも。。^_^;)
投稿者:よねぽん 投稿日:2001/11/23(Fri) 23:07
>>ところでFireball今でも出せません。ほんとに出るんでしょうか。
>>
> 出ます。(といっても、まだ私も復刻後には出せていませんが。)
私も当時猛烈にやっていたとき、に出そうと努力したのですが、出せず…。
今だまぼろしの状態(笑)
私の友達が一度やったことがあると聞いたのですが…。
よーし、も~1回挑戦だぁ~(^o^)」