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ファンタジー
ジェルノアの章
- 1986年
概要
富を求めて辿り着いたジェルノア島で、島を支配するブラックナイトを倒し、富と名誉を手にするのが目的。アイテムとして手に入る巻物にシナリオが書かれており、これを集めていくことによりゲームの全体像が明らかになってゆくという趣向です。
罠を外す、泳ぐといった細かい能力がキャラクターに設定されているのも特徴。自分の歩いたところが自動的にマッピングされていくオートマッピングを採用しているなど、よくまとまったロールプレイングゲームです。
ストーリー
ソリーの物語
ジェルノアの島に辿り着いた冒険者は、人里離れた、ここ、ペルノアの町に入った。
かつては栄えたと見えるこの町の荒廃しきった姿から、悪の嵐が吹き荒れたことは明白。勇気ある冒険者が求めてきた場所のようである。
冒険者はさっそく通りがかりの男を呼びとめ、たずねた。
「この町、島のことを知りたいのだが、どこへ行けばよいのだ」
「宿にいるソリーに聞いてみなよ」
肩ごしにこちらの顔を伺うと、男は素気なく応え、急ぎ足で去って行った。
冒険者はうす暗い光の中、煙を背に座っているこの町の語り部を見つけた。
「ごきげんよう」
冒険者は粗末ないすに腰をおろしながらたずねた。
「私は富を求めてこのジェルノアに来ました。この地について話してくれませんか」
「いいとも。しかし、その前に、この乾ききった舌を潤したいのじゃが」
小男は冒険者にジョッキー一杯のビールとミートパイをねだると、その歌うような声で話し始めた。
「始めに、不毛で広大な所があった。そこには星々と光のみが存在し、宙界と呼ばれておった。その一角にゼウスとその従者達が住んでいる場所があった。聖なる川がそのまわりを流れ、そこは神界と呼ばれておった。
次に、地球とその上にある物、生きている、あるいは死んでいる者が造られ、そこは物質界と……」
「天地創造の話なら知っているさ」
冒険者は口をはさんだ。彼の顔にはうんざりした表情が見てとれた。
「俺はジェルノアで今、起きていることを知りたいんだ。ここに冒険はあるのか、富はあるのか」
ソリーは応えた。
「ブラックナイトのことを知っているかね。そいつらの所にたしかに冒険者たちが大勢集まっておる」
冒険者は顔をあげると、瞳を輝やかせながら言った。
「そうだ! そのブラックナイトについて話してくれ」
ソリーは続けた。
「ジェルノアの島は山脈によって二つの地域に分けられておる。北は人間とその仲間、そして少数のオークやとかげ人間の住む伝統的な領地で、秩序と良心を奉納しており、南は龍、トロル、巨人など異質な者たちが住んでおる。この二つはこの島の歴史上、常に戦さをしておるのじゃ。我々のいるペルノアの町は島の北東のスミに位置しておる……」
「ブラックナイトだよ! ブラックナイトはどうなったんだ!」
冒険者はふたたび口をはさんだ。
「待ちなさい!」
ソリーはどなり、テーブルの上をその骨ばった手で叩いた。
「今、話すわい! 悪の魔術師ニカデマスの侵略が始まってから、ジェルノアの人々はその部下、無慈悲なブラックナイトに怖れを抱いておる。奴はその脅威の念を維持するため、町から町へと移り、悪逆の限りをつくしているのじゃ。奴らに見つかったら、身ぐるみはがされるか殺されるか二つに一つじゃ。」
「ブラックナイトを倒し、ニカデマスを倒すことが私の求めてきた富と名声への冒険だ!」
冒険者は叫んだ。
「奴らはどこにいる」
「ニカデマスがどこにいるかは誰も知らん。が、ブラックナイトはそうでもない。ジェルノアを旅すれば必ず奴らと出会うじゃろうて」
スックと立ち上がると、冒険者は立ち去ろうとした。
「さっそく冒険者のギルドで仲間を捜すとするよ」
「あとひとつ」
ソリーはふいに大声を出した。
「もし、そなたがブラックナイトを倒しても、新たな、より手強い敵がジェルノアのどこかでそなたを待ち受けることじゃろう。気をつけて行け、これは最後の助言じゃ。成功を祈る、そして神がいつもそなたと共にあるように」
マニュアルより
タイトルデータ
- 読み/カナ
- ファンタジー ジェルノアノショウ
- 読み/ローマ字
- fantajî jyerunoa no syou
- 欧文表記
- PHANTASIE
- パッケージ表記
- PHANTASIE
- 画面表記
- PHANTASIE
- 別表記
- -
- キャッチフレーズ
- A MULTIPLE-CHARACTER ROLE-PLAYING ODYSSEY
詳細データ
エミュレーター動作
- XM7
- ○(正常動作)
- eFM7
- ?(未確認)
- EM7
- ○(正常動作)
- EM7 [FM TOWNS版]
- ○(正常動作)